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ドローン運搬とは?導入メリット・活用事例・依頼の流れまで完全ガイド

1. はじめに:なぜいま「ドローン運搬」が注目されているのか

近年、ドローンを活用した運搬サービスが、林業・建設・インフラ・災害支援といった多様な現場で急速に実装されつつあります。これまで人力や車両、ヘリコプターによって行われてきた運搬作業に代わり、空からの効率的かつ安全な運搬手段として、大型ドローンの導入が進んでいます。

本記事では、”ドローンで何かを運ぶ”という発想から一歩進めて、「運搬作業を依頼する立場」から見た導入の考え方・進め方を解説します。機体購入や自社操縦ではなく、「現場にドローンを組み込むワークフロー」の視点を重視した内容です。


2. ドローン運搬が活用されている現場と分野

森林・林業分野

林業

  • 苗木の運搬(植林現場への荷上げ)
  • 獣害対策資材(防鹿柵・ネット等)の輸送
  • その他工事用資材(杭・水・ペンキなど)

建設・土木分野

斜面工事

  • 中山間地の仮設足場・重機部品・ケーブル
  • 急斜面や人力での搬入が困難な場所への荷揚げ

架線・延線工事

鉄塔

  • 碍子・スペーサーなど鉄塔部材の運搬
  • 架線準備資材の事前配置(滑車、支線用具等)

災害対応・復旧支援

支援物資

  • 孤立地域への物資輸送(水、食料、医薬品)
  • 作業拠点への資機材供給

3. ドローン運搬が注目される理由

  • 安全性の向上:人が背負って山道を何度も往復する必要がなくなり、転倒・滑落リスクを回避。
  • 作業効率の向上:人が1時間かける搬送をドローンが5分で完了するなど、圧倒的な時間短縮。
  • 人手不足への対応:高所作業や長距離搬送に人を割く必要がなく、省人化に貢献。
  • 機動力の高さ:災害や工事の現場でも、道路整備の有無に関係なく運搬が可能。

4. ドローン運搬の一般的な導入ワークフロー(依頼の流れ)

ステップ1:ご相談

  • 地形・荷物・目的地をヒアリング
  • 地図・航空写真などで飛行可否の概略判断

ステップ2:飛行計画と実施体制の設計

  • 必要機体の選定(例:DJI FlyCart30XYZ55Motte2など)
  • 荷姿・積載量・ピストン回数の検討
  • 操縦者・補助者の人員構成
  • 概算御見積の提示

ステップ3:許認可取得と準備

  • 現地下見
  • 飛行計画の策定
  • 国交省への飛行申請(個別申請が必要な場合)
  • 地元自治体・土地所有者との調整
  • 荷物の梱包、離着陸地点の整備

これらの準備項目のうち、荷物の梱包や離着陸地点の整備といった物理的な準備は、基本的にご依頼者様(クライアント)側でご対応いただく内容となります。また、飛行に必要な土地利用の許諾や関係各所との調整においても、現地事情に詳しいクライアント様のご協力が不可欠です。

ステップ4:運搬実施・レポート

  • 輸送の実行(1回〜数十回にわたるピストン)
  • 搬送完了報告・記録提出

5. 運搬時に求められる体制と役割分担

ドローン運搬は、現場での安全かつ効率的な実施のために、明確な体制が求められます。弊社ロジクトロンでは、以下のような構成での運用を基本としています。

  • Aプロポ操縦者:主に離着陸や移動飛行を担当するメイン操縦者
  • Bプロポ操縦者:荷下ろしやウインチ操作を担当する補助操縦者
  • 補助者:記録、誘導、バッテリー交換などを行う支援スタッフ

さらに、クライアント側でも以下の体制をご用意いただくと、より円滑な運用が可能です:

  • Bプロポ側に1名:荷下ろし地点での誘導、指示出し、道案内などを担当
  • 離陸地点側に1名:荷上げ準備や物資管理を担当

これらを総合すると、最小体制は弊社側2名+クライアント側1名でも運用は可能です(ただし、推奨はされません)。理想的には、弊社側3名以上+クライアント側2名以上の体制で実施することが望ましく、安全性・効率性ともに高いレベルでの運搬が実現できます。

6. 運搬にかかる費用の目安と注意点

  • 荷物の量・飛行距離・標高差・作業日数によって変動
  • 1日あたり25万円以上が一般的(移動宿泊経費を除く)
  • 通年での運用が見込まれる場合は、機体導入のコンサル契約も可能

6. よくある質問(FAQ)

Q1. どんな荷物でも運べますか? → 原則として、機体の積載重量・サイズ・揺れ耐性に収まるものに限られます。

Q2. 自社の現場で使えるかどうかを相談できますか? → もちろんです。航空法や地形条件、荷物の性質を踏まえた可否判断を行います。

Q3. 運搬だけでなく、機体の購入や教育も対応可能ですか? → はい。販売〜運用〜ライセンス取得まで一貫支援できます。

Q4. 予備日はどうなりますか? → 通常、天候や現地事情による延期に備えて予備日を設定します。ただし、スタッフが現地に滞在したまま待機となる場合、別途滞在費用が発生する場合があります。事前にスケジュールと費用条件をご確認ください。


7. ロジクトロンの支援体制について

当社ロジクトロンでは、ドローン運搬の請負業務だけでなく、導入を検討する企業・自治体向けに、以下のような支援を行っています。

まずはお気軽にお問い合わせください。

PROFILE

株式会社ロジクトロン
代表取締役 野間智行

2001年 デザイン制作会社にグラフィックデザイナーとして入社
2007年 支社立ち上げの為、上海市に赴任(上海オフィス代表)
2009年 帰国後Web制作会社ディレクターを経て2016年に個人事業開業
2018年 個人事業を法人化し株式会社ロジクトロンを設立
2020年 ドローン事業開始
2023年 一等無人航空機操縦士技能証明を取得